今年の7月終わり頃に紹介した軽量着脱式ペダル。
およそ2か月間使い続けてわかったこと、思ったことを書く。
基本的なスペック等は上記リンクの過去記事を読んでいただきたい。
今回は使用し続けての雑感をメインにやっていく。
まずこの記事で最初に言っておかなくてはならないこと…
実はこのペダル、両方とも着脱式にも係わらずL/Rの表記がないのである。
表面、裏面、横、手前、奥、内側…どこを見ても記載がない。
付属の説明書などはそもそも入っていないし外箱にも記載はない。
普通はペダルを漕いでシャフトを回転させることによって緩んでいかないよう、右用左用でネジの締め込む方向が回転方向と同じ造りになっている。
左右とも頻繁に付け外しをする着脱式ペダルは、どっちがLでどっちがRかわからなくなってしまわないようペダルのどこかしらにL/Rの表記がされている。
もしもこれが無かったらペダルの左右を逆に付けてしまい、漕げば漕ぐほどペダルの締め込みが緩んでいくなんていうとんでもない事態が起こり得るかもしれなくなる。
走行中にペダル脱落!そのままの勢いで転倒からの落車は想像に難しくない事態だ。
つまりL/Rの表記がないこのペダルは致命的な欠陥を抱えているのではないか?
そうではなかった。
何度も何度も嘗め回すようにこのペダルの間違い探しを続けた結果、ついに決定的な違いを見付けることができた。写真の黄色い円の中、シャフトの鍔の部分をよくご覧いただきたい。
溝付きと溝無しでハッキリとした違いがある。
これが恐らくL/Rの違いを見抜くための印だろう。
製作する側として考えてみれば、シャフトだけの時点で左右の違いを明確にしておくのは合理的だし、ペダルの踏み面に印刷されているだけではそのうち擦れて消えてなくなってしまう可能性がある。
ではどちらが右でどちらが左なのか?
同型である可能性が高いと思われるAceoffix製ペダルの写真をネットで探した。
少々ぼんやりしているが、Lの表記がされているほうに溝付きのシャフトが刺さっているように見える。
この画像はLしか写っていないがほぼ決定的と言っても良いだろう。
溝付きがL、左用だ。
もしかしたら昔からMKS ezyペダルを愛用されている方々からすればこんな事は周知されている事柄なのかもしれないが、何しろ自分の考え得るワードで検索しても答えが出てこなかった。
これだけでは証拠不十分なのは否めないが、とりあえずはこれを左右区別の目印として使っていこうと思う。
そうと判ればこのペダル、一切の印刷のないシンプルデザインでなかなか良いのではないだろうか?
ちょっと苦しいか…
■以下その他雑感
×踏み面の小ささ
●喰い付きの良さ
相変わらず小さくは感じるが、ST-PDS-004に比べて靴底への喰い付きが非常に良い。
未だズルッと滑ったことなし。なので踏み面の小ささはある程度慣れで違和感なく漕げるようになる。
●剛性
カッチリとした造りで非常に硬く感じる。何度かタイルの床に70cm程の高さからペダルを落としてしまったが、今のところ凹みや欠けは一切ない。
×ボーヴァウから落下する
ST-PDS-004のようにボーヴァウにフィットしない。が、自宅マンション入り口でSTRiDAを折り畳み、ペダルの着脱は自室に入ってからおこなえば折り畳み後の運搬でボーヴァウから落下するような場面がないことに気が付いた。
新型コロナウイルスのせいか、最近はエレベーターに人が乗っていたらどうぞどうぞと行先階を譲り合い同乗しないようになったので、基本的にペダルを付けたまま自室まで問題なく運搬が可能。結局は輪行時を除いてペダルを着脱する必要があるのは保管のときだけということなのだ。
×攻撃的な形
自転車から降りて押して歩いているときに、このペダルの端っこ?頭?ツノ部分で右脚側面を引っ掻いてしまった。ST-PDS-004は右脚にぶつけても皮膚を引っ掻くようなツノがない形のため、これはちょっと良くないなと思った。
同様の場合自転車の左側にいる他歩行者などにペダルをぶつけないよう気を付ける必要がある。
×さらさらオイル
購入時からシャフトの差込部分にサラっとしたオイルが塗られている。MKS ezyのほうにもかなりの量このオイルが塗られており、拭いても拭いても着脱で指に黒く汚れたオイルが付着することが度々あった。今はだいぶ拭き取れたので気を付ければ指に付着せずに着脱できるようになった。
注文してから作る訳ではなく、在庫として保管しておく場合には多分これぐらいオイルを塗布しておかなくてはならないのだろう。硬めのグリスを塗布して長期間保管しておいたらグリスが固まってしまうなんてこともあるのかもしれない。