愛用しているサイクルコンピューターBeeline Velo2の取り付け位置をもっと前方に設置したくなった。
よくロードバイクに取り付けられている前方にアームが伸びているハンドルマウントを使ってVelo2を設置できないだろうか?
■目次
- そもそもなぜサイコンを前方に設置したいのか?
- Beeline Velo2のマウントおさらい
- 公式よりステムキャップマウントが登場
- 購入したアウトフロントマウント
- RAVEMENのFR160にも取り付け可能
- Velo2本体+ステムキャップマウントの価格を考えると…
そもそもなぜサイコンを前方に設置したいのか?
乗車中にサイコンの画面をチラ見する場合、前方を見ている状態からの視線移動で距離が近い方が前方への視野を確保しながら画面を見る事が可能だからだ。
筆者のSTRiDAは疑似的にドロップハンドル化しており、通常のSTRiDAよりも乗車姿勢がやや前傾になる。上体がステムに近い分ステムやハンドルに設置されている画面を見ようとすると視野を前方から大幅に逸らさなくてはならなくなる。
つまり走行中に画面を見てしまうと顔が下を向くので脇見運転となってしまい、事故を起こす確率が上昇してしまう。
前方を向いたままの視線移動でサイコンを見る事が可能な範囲に画面を設置するため、アウトフロントマウントを利用しようと考えたのだ。
Beeline Velo2のマウントおさらい
ガーミンのようでガーミンではない、かと言って他の有名他社のマウントと互換性が有る形ではないので、Beeline Velo2を設置したければ専用のマウントが必要になってくる。
しかし本体付属の専用マウントはゴムバンドでハンドルバーに設置するタイプのみとなり、アウトフロントマウントのサイクルコンピューター設置部分へこの専用マウントを流用することが出来ない。
大抵の場合は専用マウント部分をネジ止めするため、マウント部分にネジ穴が必要になってくる。
以前がらぽんさんから有難く頂戴した3Dプリンター製Velo2専用マウントを使用してSTRiDAのステム部分に設置していたが、
こちらもアウトフロントマウントへ流用可能なようには出来ておらず、わざわざ作っていただいた品に穴を開けるのも気後れしてしまって手を拱いていた。
浅はかな考えでネジ穴を増設して樹脂を割ってしまったら本当に申し訳が立たない。
これはこれでステムに設置するマウントとして優れているのでそのまま保存しておこう。
公式よりステムキャップマウントが登場
Velo2の発売後、後発でステムキャップマウントが発売された。
写真のマウント部分をよくご覧頂きたい。
これはどう見てもアウトフロントマウントへ流用出来るネジ穴が付いている製品である事が見て取れる。
マウント部分だけのために約¥3,000はだいぶ割高感が否めなかったが、公式の部品という事もあってVelo2との嵌り具合はお墨付き。
という事でいざ、アウトフロントマウントへ設置しよう。
が、しかし、Velo2ステムキャップマウントのネジ穴と一般的なアウトフロントマウントのネジ穴の間隔が合わない事に気付く。
Velo2マウントのネジ穴間隔は1mm程狭く、上下にネジ穴を拡張してやる必要があった。
上下のネジ穴を棒ヤスリで拡張し、樹脂が割れないようボルトは手加減して締め込んだ。
本来前照灯を吊り下げるべき下方には上下反転させたドライブレコーダーを設置。
前照灯は前回紹介した通り反転配光可能なGIYOの GL-M900Tを右側へ吊り下げ設置。
前照灯を吊り下げ設置するために使っているブラケットはOHLIGHT製の前照灯に付属してきたものを再利用した。
密着性と滑り止めを兼ねてハンドルバーとの間にゴムシートをぐるりと巻いている。
購入したアウトフロントマウント
とにかく種類が一杯あり過ぎてどれを購入すれば良いのか迷いに迷った。
どれも似たような造りなのに詳細な商品説明がなかったりするので安牌そうなものを選ぶ。
こちらを先に購入して試したが所々雑な造りが過ぎるのと左側からアームを伸ばしたい気もしてきたので別のものを購入する。
上記商品も一応紹介しておきたかったが商品ページは削除されてしまっているようだ。
再度ロックブロスさんからこちらを購入する。
先程のアルミ製のものより樹脂製のこちらのほうが軽量かつ耐荷重が優れているようで、割りと細かい部分に至るまで造りは丁寧な印象を受けた。
造形もスポーツ車タイプに合うし、強度が必要そうな部分は太く、ネジ穴は金属製なので値段の割に品質が高い。
唯一の不満点は一部ナットに袋ナットを使用していて、袋ナットを固定している部分が樹脂なので高いトルクで締めると樹脂を押し広げて供回りしてしまうのである。
袋ナットで思い出したが、こちらも樹脂を押し広げて供回りしてしまう袋ナット止め商品だった。
しかもかなり樹脂が柔らかいうえにナットも小さく、誤ってナットが樹脂を押し広げてしまったらもうずっと供回りしてしまう耐久性の無さ。加えて妙に強気な値段という非常に勧めにくい一品だ。
袋ナットがダメというより袋ナットで固定する部分はレンチで袋ナットを押さえられるようにしてくれないと、どうしても金属製のナットが樹脂に勝ってしまう。
STRiDAの22.2mmハンドルバーに固定する場合、同梱の6.5mmゴムリング(写真と実物は異なり、実物はもっと品質の良いものが入っていた。)にプラスして1mmのゴム板を挟みながらネジ止めした。
■和気産業 ゴムシート 黒 厚み1X幅100X長さ100mm
筆者が毎度滑り止めやスペーサー代わりに挟んで使っているゴムシートはこちら。
必要な大きさに切り分けて気軽に使える価格かつ全然臭わないしベタベタもしない。
前回のアルミ製アウトフロントマウントはヒンジがガタガタだったり同梱のスペーサーがすぐ分離したりズレたりと散々だった。ロックブロスさんは非常にコストパフォーマンスに優れた商品を供給している印象が強く、筆者も今まで多数の品を購入させていただいたが稀に酷いハズレも存在するので事前によーく調べてから購入したい。
RAVEMENのFR160にも取り付け可能
上記ステムキャップマウントを使えば、あの有名な前照灯補助ライトのFR160へもVelo2を搭載できるようになる。
その際はやはりVelo2のマウントネジ穴間隔を広げる必要がある。
筆者は別途ヤスリを使う作業も想定してセット商品を適当に購入したが、今回のネジ穴間隔を広げる作業には細丸の棒ヤスリが1本あれば良い。
最近は百円ショップにも棒ヤスリが販売されているそうなのでそちらで購入するのも全然有りだと思う。
Velo2本体+ステムキャップマウントの価格を考えると…
Velo2 約¥17,000
ステムキャップマウント 約¥3,000
凡そ2万円前後になってしまう事を考えると、今回のアウトフロントマウント設置はVelo2ユーザーに勧め辛い。
筆者はVelo2のシンプルなユーザーインターフェースに惚れ込んでいる部分もあるのでわざわざこのような施しをしたが、追加のお金や手間暇を掛けてまで細かい我儘に対応させるナビサイコンを用意するのであれば最近ではちらほらと他の候補が出てきているようなので、多数のサイコンを比較検証されている方の情報をあたって最初から別のサイコンを購入したほうが幸せになれるかも知れない。
あくまでBeeline Velo2が好きな方や、既に購入されている方を対象としたニッチな内容である事を汲んでいただけると有難い。