分かり易さ優先で強い語気のタイトルを付けてしまって申し訳ない。
これからSTRiDAに乗る予定の方に向けた最低限のお勧めカスタムポイントを考えた。
基本的にほぼノーマルに近い形で運用するのが望ましいが、出荷状態からこのパーツだけは交換したほうが良いと思う部分や、パーツを追加するなら何が良いか?外すならどこを外すか?を簡単に纏めてみた。
尚、以下に記載されている情報は言うまでもなく非公式の内容であり、筆者の偏った思想が多分に含まれる内容となりますので過信は禁物です。
■目次
- 変えたほうが良い(と思っている)カスタムポイント3点
- 追加したほうが良い(と思っている)カスタムパーツ2点
- 外したほうが良い(と思っている)パーツ1点
- 要点を絞った弄り過ぎないカスタムは長い付き合いに必須か
変えたほうが良い(と思っている)カスタムポイント3点
STRiDAに限らず自転車は人体に接する部分であるサドル、ペダル、グリップを自分に合う物へ交換すると快適性がグッと向上するという話を聞いたことがある。
特にSTRiDAは折り畳み自転車の中でもひと際クセの強い乗り物なので、上記3点のフィット感はSTRiDA専用により良いものを選ぶと長く付き合っていけるようになると思う。
法的に設置義務のある前照灯やベル、盗難防止の鍵等他所でいくらでも情報を漁れる部分は今回あえて無視し、STRiDA独自の部分に着目したカスタムポイントを以下へ記事にした。
・ペダル
まずはココ。
折り畳み自転車であるSTRiDAは収納形態時に長方形となり、幅も比較的薄い状態を保持できる。
しかしなんと、標準装備されているSTRiDAのペダルは折り畳めないペダルとなっていて、せっかくの幅を取らない折り畳み構造が台無しとなってしまっている。
余程の拘りが無い限りペダルは折り畳み式か着脱式へ変更しよう。
気の利く自転車屋さんだと店頭入荷しているSTRiDAには標準のペダルではなく、三ヶ島ペダルさんのFD-7あたりを交換装着されている場合もある。
・サドル
STRiDAはその独創的なデザイン故に基本の乗車姿勢がアップライトとなる。
三輪車を漕ぐ時のような背筋を伸ばした姿勢に近くなるぐらいハンドル位置が高く、また、そのハンドル位置を変更できない構造となるので自然と体重負荷がサドルに集中し易い。
他の自転車よりも長時間の乗車による圧迫や路面の凹凸による突き上げで、サドルに乗っかっている臀部へのダメージが蓄積してしまいやすい構造と言っても過言ではない。
これを緩和するためにやるべき事は2つあって、まずはサドルの高さを無理のない範囲で高めに設定する事。
もうひとつは自分自身のお尻に合うサドルへと交換する事だ。
STRiDA標準のサドルが自分のお尻にピッタリだという方もいらっしゃるので、ある程度乗ってみて合わないと思ったら交換する方向で考えると良いと思う。
大体の方は交換しているのを見るに、標準サドルはあまり合う人が居ない部類のサドルなのではないかと思われる。
STRiDA用の定番サドルと言えばやっぱりコレ。
筆者もすぐにこちらへ交換して使用していたが、お尻の快適性は文句の付け所が無かった。この後に幾つか別のサドルを交換して使用したが、結局のところ快適性で言えばこのVL6146が一番良かったと言える。
・ハンドルグリップ
標準でエルゴノミックデザインのゴム製ハンドルグリップが装着されている。
こちらもサドル同様乗ってみて合わないと思ったら交換する方向で良いのだが、STRiDAはやはりその独創的な構造上ホイールベースが狭く、直進安定性に欠ける自転車ではある。そうすると操舵に繊細さが必要になったりして腕が疲れやすくなる。
そしてハンドル位置が高いので、腕を高めの位置に長時間保持するのも疲れに繋がり易い。
無理にエルゴノミックデザインのグリップを使おうとするより、ご自身の手に合う材質や形状のグリップを装着したほうがこの問題は解決すると思う。
もちろん乗車時にサイクルグローブを装着するというのもひとつの手ではある。
追加したほうが良い(と思っている)カスタムパーツ2点
・キックスタンド
こちらはSTRiDA純正のキックスタンド。
やはりこれが有るのと無いのとでは普段使いの取り回しに雲泥の差が生まれてしまう。走る事だけを考えるなら必要のないものではあるが、走る事だけ考えてSTRiDAを選ぶ人はそうは居ないはず。
新車購入時にはとりあえず一緒に購入して付けておいてもらえると良い。
しかしエキセントリックBBの固定部分に取り付ける為、角度や足の長さ調整がちょっと難しく、また、片足スタンドの宿命として立てても簡単にバランスを崩して倒れやすい等イマイチな部分がどうしても付き纏う。
あまり派手にスタンドの折り畳みをしないよう、車体をスタンドで立てても倒れにくい場所に駐輪するよう、なるべく気を遣って面倒を見てあげよう。
また、汎用のキックスタンドは基本的にSTRiDAには取り付けられないが、この純正キックスタンドに付属する設置台座を流用することで他社製の汎用キックスタンドを一部取り付けられるようになったりもする。
・サイドミラー
STRiDAは前述の通り直進安定性が悪い車体となる。
特に後方確認をする場合バランスを崩しやすく、視線移動だけで後方確認が可能になるサイドミラーはSTRiDAとの相性が良い。
近年自転車は原則車道を走行するようにという声が大きくなってきている(個人の感想です)が、車道を走行する場合もサイドミラーをちょくちょく確認しながら走れると安全性が大幅に増すばかりか、大型車が後方から迫っている場合一度歩道に入る等一般道における互いのストレスを緩和させる行動にも発展させやすい。
サイクリングロードを走行する場合にも、前方の歩行者を右から抜こうとした場合、更に後方から高速度で追い抜こうとしてくる別の自転車と衝突しそうになるという場面もあるので、楽に後方確認が可能になるサイドミラーはあったほうが良い。
STRiDAはそんなに速く走れる車体という訳でもないので、常に後方を気に掛ける意識を持っておくと余計なトラブルを減らせるだろう。
こちらは純正のサイドミラーとなるが、正直あまりオススメしない。
理由としてはハンドルのバーエンドに取り付けるタイプのものとなり、駐輪時の転倒等で壊れてしまう可能性が非常に高い為である。
STRiDAはお世辞にも駐輪時に転倒しにくいとは言い辛いバランスの車体なので、1セット¥5,000をオーバーするようなパーツを転倒する度交換を余儀なくされていては財布へのダメージが大きいのである。
基本的に日本の交通事情で自転車に必要なのは右側ミラーだけなので、各国対応用にとセット売りされているのも少々辛いものがある。
折り畳み時に少々出っ張ってしまってもハンドルバーに設置するタイプのミラーをお勧めしたい。
外したほうが良い(と思っている)パーツ1点
・リヤキャリア
この意見については賛否が分かれる部分ではありそうだが、正直STRiDA標準のキャリアは使い道が限られ過ぎるサイズと構造である…と言いたい。
恐らく折り畳み駐輪時のスタンドも兼ねている設計の都合というのもあるのだろうが。
オプションの折り畳み型輪行バッグを積載する場所としては都合良く出来ているので、STRiDAを輪行する方はキャリアを括り付けておく場所として使うのがベストではある。
そうでない方はこのリヤキャリア、ボルト1本で止まっているだけなので思い切って外してしまうのも有りだと思っている。
その際は、必ず後部反射板を別途用意する必要がある。
自転車のライト類のルールがややこしかったので、調べた内容を絵でまとめました。 pic.twitter.com/W964Xdg7bf
— 星井さえこ🚲自転車旅の漫画 (@rinkosaeco) 2024年2月2日
引用させていただきます。
訂正:晴天時は反射器材装着なしでも合法。トンネルや濃霧時等はその限りではない。
■MGM自転車リフレクター バックホーク取付式 シートポスト用 (直経:31.8mm)
STRiDAのリヤキャリアには反射板が付属しているので、これを外してしまうと反射板も車体から無くなってしまう。法律で定められている自転車後部の反射板設置義務(詳しい事は割愛します)を遵守する為、コンパクトな反射板パーツを設置して事無きを得よう。
使わないリヤキャリアを付けっぱなしにしておくよりは見た目にもスッキリするし、軽量化にも繋がるので個人的には反射板を別途購入してでもリヤキャリアは取り外すほうがいいかなと思っている。
要点を絞った弄り過ぎないカスタムは長い付き合いに必須か
ここまででSTRiDAの直進安定性等で幾つか悪口を書いてしまったように見えるが、裏を返せばクイックなハンドリングが楽しめる車体であると言い換えておきたい。注油の必要がないベルトドライブの快適性や簡易な折り畳み機構等々、STRiDAは日常に即したアーバンスタイルを楽しめる良質な折り畳み自転車である事は間違いない。
実を言うとお勧めしておきたい部分はまだあって、この部分とこの部分の+ネジを六角穴に変えたほうが…等々キリが無くなってしまうので、それはまた別の機会に改めたい。
ペダルの交換とキックスタンドの取り付けは万人にお勧めできるSTRiDAの定番カスタムと言っても過言ではないと思うので、あとは追々気になった部分に手を付けていけば良いだろう。
焦らず安全にSTRiDAと長く付き合っていこう。